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薬膳料理について

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先日のお弁当のブログで→コチラ


「薬膳料理って普段の食事でもできますか?」


というご質問がありましたので

書いていきたいと思います。



「薬膳」というと

「漢方薬」のイメージとか

「薬膳食材を使わなければいけない」というような

むつかしいイメージがあると思います。


医(薬)食同源という言葉がありますが、

東洋医学の知恵をもとに作られた

「薬膳」は、

副作用のない生薬を組み合わせます。


例えば、昨日のブログでご紹介した「生姜」は、

冷奴にのせたり、紅茶に混ぜたりと

「体を温める食べ物」

薬とは思わないかもしれませんが、

生姜は風邪薬の「葛根湯」などをはじめ、

漢方薬には60%くらい生姜を使用してるそうです。


食べ物も薬も一緒

食べて体を調えていきましょう


先日のブログでも書きましたが、

薬膳には

「五味調和」という考え方があります。


食べ物を

酸・苦・甘・辛・鹹

(すっぱい・にがい・あまい・からい・しおからい)

の5つの味で表し

五臓六腑(肝臓=酸、心臓・小腸=苦い、甘い=脾臓・胃

肺や大腸=辛、腎臓や膀胱=鹹)

の働きを助けています。


偏って摂り過ぎてもダメなのです。


例えば、

酸を摂り過ぎると

胃腸を弱めます。


苦を摂り過ぎると

風邪をひきやすくなり、皮膚の光沢が失われます。


甘を摂り過ぎると

体がだるくなり、髪の毛が抜けます。


辛を摂り過ぎると

爪が弱くなり、筋肉が引きつります。


鹹を摂り過ぎると

血液が粘り、血圧が上がりやすくなります。


バランスが大事です。


ちなみに今の日本人は、

甘の摂り過ぎで

鹹が少ないといわれています。


つまり、

砂糖・牛乳・肉・油・ケーキ・ソフトドリンクが多く、

鹹が少ないので、

腎や膀胱の力が弱くなり、

体内の水分が処理しにくくなり、

むくみをおこします。


すると、アトピーやアレルギーの原因になります。


「鹹」のものを摂ることが大事なのです。


戦後の「減塩運動」で、

味噌や醤油が抑えられ、

食卓から「鹹」の物が減りました。


昆布や煮干し・ワカメも「鹹」のものです。


味噌汁の重要性がわかりますね。

できたら、取り入れていただきたいです。


我が家の夕食でちょっと説明してみましょうか。

一昨日の夕食で、

男の子から

「質素な食事」と文句を言われましたが・・・

(夫男の子はさらにホッケを焼いて出しました。)


管理栄養士コーゲヨーコの                「バランス喰楽部」-1

豆ごはん(麦入り)・

豆腐ステーキ・生姜・しそ・とうもろこし・ほうれん草のごまあえ・

トマト・さつまいも・

味噌汁(玉ねぎ・ワカメ・エノキ・玉ねぎの葉)


管理栄養士コーゲヨーコの                「バランス喰楽部」-2


玉葱の収穫でいただいた玉ねぎの葉が

入っています。


ちなみに

「まごわやさしいこ」もそろっています。


ま・・・豆腐

ご・・・ごま

わ・・・ワカメ・昆布(だし)

や・・・玉ねぎ・玉葱の葉・しそ・白菜(キムチ)・

スナップエンドウ・グリーンピース・ほうれん草・トマト・生姜

さ・・・魚介類(キムチ)

し・・・エノキ・しいたけ(だし)

い・・・さつまいも

こ・・・キムチ・味噌・醤油


こんなかんじ。

そして色も7色揃ってます。


赤・・・トマト

黄・・・とうもろこし

青・・・ほうれん草・しそ・スナップエンドウ・グリーンピース

玉葱の葉

白・・・ごはん・エノキ・玉葱・麦

黒・・・ワカメ・昆布(だし)

茶・・・しいたけ(だし)・味噌

紫・・・さつまいも


ちなみにキムチは、知り合いの韓国の方が

手作りしたのを分けていただいてます。

なので、魚介類も入っているのです。

また発酵が強く、酸味もあります。


キムチは乳酸菌です。


植物性乳酸菌は、

野菜や豆、米や麦などの植物素材を発酵させる乳酸菌のことで、

漬物(キムチ、ザワークラフトも含む)や

味噌、しょう油、さらには酒やなれ寿司などの米の発酵食品まで、

さまざまな食品に生育しています。

ヨーグルトのように牛乳などの動物の乳に生育する乳酸菌は

動物性乳酸菌で、

乾燥、熱、酸に弱く、胃酸で死滅しますが、

植物性乳酸菌は酸に強く、生きたまま腸に届きます


植物性乳酸菌は、

腸まで届くプロバイオティクス食品で

腸内生存率が動物性乳酸菌の10倍と言われています。

植物性乳酸菌の効果として,

免疫活性作用、発癌物質の排出・分解、

便秘・下痢の解消、病原菌感染の予防などが挙げられます。


日本の糠漬けはすごくいいですよね


上記の私の質素な夕食でも、


酸・・・トマト・キムチなど

苦・・・しそなど

甘・・・とうもろこし・さつまいも・豆腐など

辛・・・生姜・玉ねぎ・玉ねぎの葉・唐辛子など

鹹・・・塩・醤油・味噌・昆布・キムチの魚介類・麦など


ご参考になりましたでしょうか。

ちなみに、

1回の食事で摂りきる必要はありませんビックリマーク


1日トータルで考えてもいいし、

前日の調整を2,3日で補っていってもいいし、


疲れたときには甘いものより、

酸味がある酢の物を選ぶとか、

(多分体がこってりしたものより、

さっぱりしたものを

求めてくると思います。)

体の体調に合わせて摂るのがいいと思います。


もうちょっと詳しく書くと


・・・血液浄化作用、筋肉を引き締める効果あり。

寝汗・下痢・頻尿に効果


梅・トマト・レモンなどかんきつ類・リンゴ・酢など


・・・体内の余分な熱や水分をとり、

せき・めまいなどに効果


フキ・セロリ・苦瓜・しそ・わらび・ごぼう・タケノコ・よもぎ・

びわ・銀杏・緑茶・コーヒー・ビールなど


・・・体力の衰えを補い、緊張を緩め、滋養強壮の

働きがある


大根・人参・牛乳・かぼちゃ・納豆・バナナ・ハチミツなど


・・・体を温めて、血の巡りをよくして

発汗作用がある。


葱・生姜・ニラ・ニンニク・玉ねぎ・こしょう・わさび・辛子・

ピーマン(ししとう)・唐辛子など


・・・体の中のしこりをやわらげ、潤し、軟化させる

働きがあり、便秘を改善。


大麦・アサリ・くらげ・イカ・牡蠣・昆布・ひじき・塩・煮干し・

ワカメ・アオサ・醤油・味噌・漬物塩蔵魚介類など


です。

ご参考になると嬉しいです。


昨日は、私の職場の企業の社員食堂で、

フルーツポンチを作ろうと思いましたが、

バナナを甘く追熟しておいたので

シュガースポット(=黒い斑点)を出して

超甘くなったので

それを使ってクレープを作ることに

しました。


ちょっと大変で時間がかかりましたが、


管理栄養士コーゲヨーコの                「バランス喰楽部」-1

バナナが甘いので、生クリームは砂糖控えめに。

ミカン缶をバナナとともにのせ、

苦めのチョコレートをかけて包みました。

           ダウン


管理栄養士コーゲヨーコの                「バランス喰楽部」-2

新入社員さんたちが食堂に一番に来られて、

大人気で、

すぐなくなりました。


結構手間なので、

しばらくは作りませんが、

やっぱり甘いデザートは人気ですね。


食事を楽しいものにするには、

たまには「心を満たすもの」も大事だな~と

彼らの嬉しそうな会話と

笑顔を見ながら思いました。


毎日ではないのですが

喜んでくださる方が多くいて、

週に1~2度こういう

手作りの甘さ控えめの

デザートを作っています。


私の担当する社員食堂でも

「五味調和」を考えて、

その日の体調や気持ちで

副菜を2種類選んでいただいているんですよ。


冷奴には(甘)、

かつお節・醤油(鹹)

生姜・ネギ(辛)

と3味摂れるんですよ。


梅干(酸)も常備。


今日も社員食堂で、体を調えてほしいです。


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管理栄養士ヨーコさんの「バランス喰楽部」脱カロリーで正しい食事指導教えます!-栄養士

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