22kgダイエットに成功された
ちゅみさん からご試問をいただきました。
お尋ねしたいのですが、
母乳育児をしているお母さんのダイエットの
注意点があったら教えてください。
ダイエット開始時期や、
食べ物の種類や質、食べ物の量など、
お時間あるときに、
急ぎませんので、教えていただけると助かります。
私は以前
年間約1000人の分娩数のある病院に
15年間勤めていて、
栄養指導や母親教室、
さらに出産後の入院中の食事はもちろん、
お部屋にお食事を運んだりしていました。
また私が住んでいるところは、
「おっぱい都市宣言」をしたところ、
「母と子父にやさしいまち」でもあります。
母乳育児の重要性に注目して取り組み、
市や地域活動とともに
母乳育児を推進してきた病院に勤めており、
当時から母乳栄養率70%以上、
現在(平成18年度)も75.1%と高い率を
保持し続けています。
「おっぱい宣言」だけでなく
「おっぱいまつり」や「おっぱい体操&歌」もあり、
私は昔
「おっぱいパイ」というお菓子も作って
コンテストに出たこともあります(笑)
私自身、子供も母乳で育て、
次女のときには、
出産後1か月で働きながら
病院内の託児所で授乳できるという
好環境で働けて
感謝しております。
なので、
今回の質問は
私にとっては、得意分野かもしれません。
どこから話そうかな・・・。
私は、
出産後のスッピンの女性を
1万人以上見ているのですが、
まず出産で女性はキレイになる人と
そうではない人がいます。
キレイになる人は
私は産後すぐ食事を持っていくと
わかるのですが、
「いいお産をした」人です。
神々しくオーラがあり、
達成感や感動や喜びが
最高潮に達していて
・・・それは普通の人が出せない独特な
雰囲気があります。
私がそれを感じる人は、
すごく肌がきれいになり、
「産後キレイになったね」と周りから
いわれています。
出産のときに
「オキシトシン」というホルモンが出ます。
オキシトシンは、
出産時に大量に脳内から血中へと分泌され、
陣痛を促進します。
また、母乳を作りだすのにも大きくかかわる
ホルモンでもあります。
オキシトシンは、
「ホルモン オブ ラブ」ともいわれ、
「愛着ホルモン」「絆ホルモン」ともいわれます。
好きな人と手を繋いだら
出てくるホルモンで、男性にも出せますが
「恋をすると女性はキレイになる」
というのも関係がありそうです。
ストレスにも強いです。
出産時に大量に出すチャンスがあるので、
キレイになりたい女性には
出産は絶好のチャンスでもあります。
母乳は、
すべて「赤ちゃんが吸うこと」にかかっています。
赤ちゃんが吸うことで、プロラクチンとオキシトシンという
女性ホルモンの分泌の指令が出るのです。
赤ちゃんが吸う⇒プロラクチン分泌の指令→母乳が生産
さらに吸う⇒オキシトシンの指令→母乳が分泌
赤ちゃんが吸う頻度が多ければ、
おっぱいの方は「ああ、赤ちゃんがたくさん欲しがっている」
と判断して、
母乳の生産が増えます。
需要と供給の関係で成り立っています。
母乳をたくさん作るためには、
一度の授乳で長時間吸ってもらうよりは、
頻繁に吸ってもらった方が良いです。
なので、
「母乳不足かも」とミルクを足してしまうのは、
母乳の分泌を抑えることになってしまいます。
ミルクをあげると赤ちゃんが吸う機会が減ってしまいます。
ミルクは母乳に比べて消化が悪く、腹もちが良いのです。
だから、赤ちゃんはお腹がすかなくなってしまって
たくさん寝ます。
赤ちゃんが吸ってくれないと、
おっぱいの方は「母乳はもういらない」と判断してしまいます。
子育てで昔からよく言われるのが
「スキンシップ」の重要性です。
実はこのオキシトシンの分泌と深い関わりがあります。
オキシトシンの分泌を促すのは、
特にやさしく一定のリズムで触れ合う
スキンシップが良いようです。
お母さんが子供を寝かしつけるときに、
背中や胸を「トントン」軽くたたくのも、
動物の母親が、子どもをやさしくペロペロ舐めるのも
同じ効果があるそうです。
お母さんが、怪我をした子供に
「いたいのいたいのとんでいけ~」
というのも傷の治りが早くなるという効果があるそうです。
怪我したところを、
お母さんののやさしい手でさすられることで、
脳内でオキシトシンが分泌され、
子供は、気持ちが落ち着き、傷みが軽減されて
傷も早く治るそうです。
また
お産の後の最初の母乳(4~5日まで)を
「初乳」といいます。
この初乳には
赤ちゃんを病気から守ってくれる成分
(免疫抗体など)が多く含まれていて
胎便を促す作用もあります。
なので、初乳は極上のおっぱいなので
ぜひ赤ちゃんに吸わせてあげましょう。
一番最初に
赤ちゃんの体に入るものが
産んでくれたお母さんの
初乳が理想ですね。
母乳はお母さんの体で、
お母さんが食べたもので作られます。
何がいいかというと
ずっと受け継がれてきた
「和食」が一番です。
旬のものを食べて
農薬や添加物が多い食べ物を避けて
ラーメンやファストフードや
菓子パンやソフトドリンクなどは、
避けてほしいです。
脂っこいものを食べると
乳腺炎にもなりやすいです。
赤ちゃんも嫌がります。
食事内容は、
このブログでもよく書きますが、
「まごは(わ)やさしい」+「こ(酵素)」
「ま」・・・豆類
大豆・納豆・豆腐・小豆・黒豆・油揚げ・高野豆腐
植物性たんぱく質です。ミネラルも豊富です。
「ご」・・・ゴマ・
アーモンド・ピーナッツ・くるみ・栗・銀杏・松の実など
たんぱく質や脂質・ミネラルがたっぷり。
「は(わ)」・・・ワカメ(海藻類)
ワカメ・ひじき・海苔・昆布・もずく
カルシウムなどのミネラルや水溶性の食物繊維が豊富。
酢や油と組み合わせると効率よく摂取できます。
「や」・・・野菜
ほうれん草・トマト・キャベツ・ブロッコリーなど。
β―カロテンやビタミンC・ファイトケミカルなどが豊富。
皮膚や粘膜を健康に保ち、免疫力をアップします。
「さ」・・・魚・魚介類
サケ・サバ・イワシ・サンマ・ブリ・タイ・小魚・貝類など
DHAやEPA、タウリン・オメガ3脂肪・亜鉛が豊富血中の
コレステロールを減らし、
血液サラサラ・疲労回復効果・新陳代謝(成長)・
免疫力アップにも効果的です。
「し」・・・しいたけ(きのこ類)
しいたけ・まいたけ・しめじ・なめこ・エリンギ・
マッシュルームなど
カルシウムの吸収を助けるビタミンDや食物繊維・
ビタミン・ミネラル・グアニル酸などの
特有のうま味成分が豊富。
低カロリーで食物繊維が多いので
ダイエットや便秘にも効果的。
きのこ特有の成分がんや動脈硬化を予防します。
「い」・・・芋類
じゃがいも・さつまいも・里芋・山芋・こんにゃく・
しらたきなど
炭水化物・ビタミンC(熱でも壊れにくい)・
食物繊維が豊富。
じゃがいもはビタミンB2が多く(脂肪の代謝に不可欠)
さつまいもは、免疫力アップのビタミンエース(A・C・E)
山芋は酵素が多く(生で食べると良い)で
ネバネバ成分のムチンが胃の粘膜を保護して
消化吸収を助けます。
こんにゃくの食物繊維のグルコマンナンは
胃で消化されず
腸まで届いて老廃物を掃除し,
コレステロール低下や
血糖値を安定する働きがあり低カロリーで
便秘改善やダイエットにも有効です。
「こ」・・・酵素
果物・生野菜・刺身・馬刺など発酵食品(糠漬け・
ヨーグルト・ 酢・味噌・納豆・甘酒など)
甘酒は麹から作るアルコール分のないものが
よいです。
和食は、ユネスコ無形文化遺産に登録されましたが
その基本となる味噌や醤油・漬物・納豆、
だしをとるかつおぶしも発酵食品です。
「うま味を使った理想的な栄養バランス」により、
動物性油脂の少ない食事となり、
日本人の長寿や肥満防止に結びついてきましたが、
このうま味と栄養バランスを支えているのが
「発酵」です
・・・めんどくさいカロリー計算不要で、外食時も役立ちます。
1日でこれらの食材を心がけて摂るようにするといいですよ。
授乳時は、早食いも注意して、
良く噛んで食べるようにしましょう。
それも、大事です。
水分も大事なので、十分に摂ってほしいですが
甘い飲み物には注意してください。
愛情が全て。
食事も、産む前から
「食育」が始まっています。
体にいいものを食べて、
いい母乳を出すとちゃんと元の体型に
戻ると思います。ストレスもないように・・・。
ちなみに、
もし母乳が出なくても、
事情があってどうしても
母乳がで育てられない場合も
ミルクをあげるときに赤ちゃんと目を見つめ合って
優しい視線を送ったり、話しかけたり
たくさんスキンシップをとることが大事です。
また母乳に関しては
いろいろ悩みもつきもの。
助産師さんたちとコミュニケーションをとって
色々相談してみましょう。
・・・最近の妊婦さんは、
あまり太りたくないという人が多く、
出産後も「ホントに出産したの?」という人多いですね。
ちゅみさんの質問にダイエットとありますが、
「ダイエット」という言葉は、
ギリシャ語の「DAITA」からきていて、
「生活の仕方」というような意味があるということ。
「ダイエット」とは、
「良き人生を導く法」ということと
「命を与えるもの」、
つまり食物・栄養物の両方を指すそうです。
精神と肉体の調和を図る上で、
バランスの取れた食事や食事法が
「ダイエット」ということになります。
地中海に面した地域が
国は違えど
共通する食材で、伝統的に食されてきた食事
が大事ってことですね。
・・・私先日
「ナイナイアンサー」という番組のダイエット見て
感じたことを次のブログで書きたいと思います。