みなさん、
「長州黒かしわ」ってご存知でしょうか?
今日このブログを読まれた方、
ぜひ覚えてくださいね。
「長州黒かしわ」とは、
山口県初のオリジナル地鶏で
天然記念物指定の
「黒柏鶏」を元に、
地域の特色を出して、
肉用鶏として誕生した
最高級ブランド鶏です。
私、同じ山口県に住んでいて
名前は少し聞いたことがあるくらいで、
食べたことも見たこともありませんでした。
長州黒かしわの為に作られたという
鶏舎訪問に行きました。
野菜ソムリエコミュニティー山口のメンバーの
佐藤くんのおかげです。感謝です。
「黒柏鶏」
伝説の長鳴鶏で、
正しく時を告げる神聖な鶏として
古来より島根県と山口県内の神社や農家で
実用と観賞用に飼育されてきたそうです。
神話伝説「常夜の長鳴鶏」として
古事記・日本書紀にも記載されている鶏だそうです。
神々しい鶏ですよね。
そして、コチラが
カッコイイ~鶏です。
鶏舎のある「長門市」ですが、
長門市はココにあります。
私は瀬戸内側に住んでいるので、
真逆のところにあります。
(車で2時間半かかりました。)
日本海に面しています。
長門市といえば、(隣の市は松下村塾のある萩市)
金子みすゞ記念館⇒コチラ
もありますし、
温泉は
全国温泉番付で
西日本一の横綱に選ばれた
源泉は一切の加水が行われずに
100%の天然温泉だそうです。
(源泉はPH9.8と日本最高レベル)
そして、安倍総理と林農林水産大臣の
お膝元でもあります。
鶏舎に向かう途中観た
大浜海岸は
サーファーがいっぱいましたよ。
長門の沖には青海島という島があり、
そこは捕鯨でも有名。
金子みすゞの「大漁だ・・・」・・も納得。
長門市は、
北長門国定公園に指定される
海と山に囲まれています。
美しい~~~~。(全国棚田百選)
夜は「イカ釣り漁船の明かり」が見えて
幻想的なんだとか・・・想像つきますね。
そんな風景を見ながら
鶏舎に着きました。(後方)
靴はこのようにビニールをつけて。
(すみません
フルマラソン後3kg太りました。)
でも、鶏舎の中には入れませんでした。
(この時期、鶏インフルエンザの関係で
衛生上厳しいのです。
なので、鶏ちゃんも見れませんでした。
残念・・・。
だから画像をお借りしました。)
そして、「ひよこ」もみたかったな~。
なので、鶏舎の案内・説明をしてくださった
末永さんの携帯画像をみせていただきました。
長州黒かしわのひよこ
かわいい~。
ちなみに長州どりのひよこ
こちらもかわいいですね。
この鶏舎は
「長州黒かしわ」の為に生まれた
扇形鶏舎なんです。
扇形に作り上げられた建物は、
鶏の状態を常に管理しやすくするために
設計されたそうです。
鶏舎内は、
生育期間で区分けされていて
飼育の管理もスムーズにできるらしいです。
ここから25km離れたところにも
鶏舎があり、
末永さんは
毎日50kmの往復をされているそうです。
大変だ~(ガソリン代もかかるな~)
だけど鳥インフルエンザのことを考えると
離れていることも
大事なことなんでしょうね。
長州鶏かしわは、
8羽/平方メートル以下の平飼いで
のびのびと飼育されていて、
飼育期間は90~100日
(一般的なブロイラーの約2倍)をかけて
旨味を増すそうです。
「地鶏」の基準にも準じています。
長門市は「長州どり」が有名で、
その長州どりも
450,000羽/年生産で抗生物質・合成抗菌剤を
使わない飼料で育てていて、
長門市は以前
「全国で焼き鳥日本一」だったこともあるのです。
(今は違うらしい)
平成22年までは、
鶏1本だったそうです。
それが、
「長門の恵み」という
長州どりの鶏糞堆肥、
「磯焼け」による駆除した「ウニ」を
肥料として再利用、
そしてあのすばらしい棚田で作るお米
(楊貴妃米という米もあるんですよ・・・)
の米ぬかも肥料として再利用、
さらに長州黒かしわの発酵鶏糞も
ブレンドさせた
ミネラル豊富な高品質堆肥を作り、
(化学肥料不使用)
その堆肥を利用して育てた「野菜」
そして山口県初の試み
「さとうきび」で
山口県初の地産甘味料
「純粋黒蜜」とその加工品
という「長門アグリスト」事業に
取り組み始めたばかりです。
だけど
あのすばらしい美しい棚田で
お米を作る生産者は、
70歳以上の高齢者が主流。
若者といわれるのは、60歳代。
後継者がいないそうです。
なので、このきれいな棚田も
なくなってしまう可能性があります。
以前安倍総理が
「美しい国、日本」
と言われていましたが、
それが失われていくのは、残念です。
私は明治維新にかかわった長州の志士たちが
大活躍し、
総理大臣を8名も排出した山口県なのに
広島県や福岡県に負けている感がありましたが、
山口県は、
海や山の自然がそのまま残されていて
生活するのに素晴らしいところで、
だからこそ、
その自然を後世に残していかなければと
今回思いましたね・・・。
ファンファーム見学農場では、
長州黒かしわ 16,500羽/年生産。
長州黒かしわの餌は、
飼料用米・米ぬか・ふすま・ちくわ・いりこ・野菜くず
を利用しているそうです。
ちくわは、
地元の「仙崎カマボコ」が有名なのですが、
焼き色が悪かったりなど商品にならない物が
でるそうで、
それを長州黒かしわ食べてます。
どこが商品として出せないのかわからないくらい
いいちくわです。
カットして与えるのかと思いきや、
携帯画像を見せていただいたのですが、
そのまんま食べてました。
しかも、メスが仕切ってました(笑)
鶏舎は、
メスだけが入ってる鶏舎もありましたが
鳴き声が外から聞こえませんでした。
鳴くのはオスだけだそうです。
生まれてくるひよこのオスは大きくなって
お母さん似。
メスは、お父さん似だそうです。
今まで1回真っ白な鶏が生まれて
大きくなったそうです。
白い長州黒かしわって
すごくでキレイな鶏だったそうです。
そんなお話も聞きながら、
いろいろ質問もしました。
TPP問題は、
鶏業界はあまり影響がないそうです。
そして、私の職場にも影響があったのですが、
鶏肉や卵の値上がりについては
今年の夏が熱かった影響があるとか。
夏の暑さは、10月にくるそうです。
ここの鶏舎も温度管理は
自然に任せているので、
大変だったそうです。
水浴びさせたりもしたそうです。
ここの衛生管理はしっかりされていて
鶏舎の中には管理者しか入れないし、
病原大腸菌検査も異常なしなので
鶏は病気をしないから、薬も必要ない、
だから安心だそうです。
またエサの野菜も
トレーサビリティーがしっかりされていて、
限定された農家さんの野菜しか
与えていないそうです。
基本エサの野菜は、
廃棄される「外葉」で、(エコですね)
ブロッコリーや白菜・キャベツなどを
良く食べていて、
特にキャベツが大好きなんだそうです。
そして嫌いなのは、
人参だそうです(笑)
根菜類より葉物がいいんですね。
この野菜は、
発酵させた鶏糞も利用しているので、
とってもオーガニックですね。
有機野菜のデメリットもここではないようです。
しかも外葉といえど、
甘くておいしいそうですから。
あと長州黒かしわは、
新鮮なイリコ(地元産)・大豆(茹で)も食べているそうです。
今実験中なのは、
「魚のアラ」だそうです。
エサに50%加えると魚の臭みが鶏肉に出るらしいです。
また地元の「長門ゆずきちの皮」を
加えてみるという案もあるようです。
どしゃぶりぼうずさん がおっしゃっていた
香川県の「オリーブハマチ」
(ハマチの要職に県産・県花のオリーブを加えてブランド化)
みたいな感じでしょうか?
でも鶏の食感を損なわないことと
実験には時間がかかるとのことで
実現するかはわかりませんが・・・。
生産者さんの
すごいこだわり、熱い想いを感じました。
そんなお話を午前中聞いて、
お昼ご飯を食べに行きました。
スケジュール・企画は
29歳の佐藤くんなのですが、
男性とは思えないチョイス&気配りで
このお店も男性は、なかなか選ばないでしょう。
さすがですね。
「さわおどり」というお店です。
やさしいお味でした。おいしかったです。
みそ汁には、皮つきの牛蒡が・・・
やわらかくておいしかったです。
さて、
後半に続きます。
後半では、
長州黒かしわの試食もあります。
お店には出回っていないので
大変貴重な体験でしたし、
さとうきびの収穫体験も。
今回長州黒かしわの案内&説明で
お世話になった末永さんご家族も
次回で、ご紹介しますね。
ぽちっと押してくださると







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